遠投を伸ばすトレーニング
こんにちは、MEXTRの田村です。2月に入りプロ野球はキャンプインしましたね。選抜高校野球の出場校も決まり、やっと今年も始まったなと感じてます。
突然ですが、野球の練習をしていて、遠投をやったことがない人はいますでしょうか?おそらく、ほとんどの人がやってきたと思います。僕は高校の時に全体練習が終わった後の自主練習で毎日のように遠投をしていました。何も考えずに。。。最終的にはどこかで飛距離は止まりますよね。ここが限界かなと思ってそれ以上の事は考えませんでした。何の為に遠投をしているのかも特に考えず。。。
ケガをしてから思ったのは、意外と遠投って大事なんだなという事。ケガをしてから強いボールを投げることを諦めてしまう選手も多いと思いますが、意識を変えて練習すればケガをする前より投げられる可能性だってあると思います。
そこで、今回の記事では遠投を伸ばす為のトレーニングと遠投をする時に意識したいポイントをご紹介したいと思います。
- 何の為に遠投をするの?
- 簡単にできるエクササイズ
- 遠投の時に意識したいポイント
- 最後に
1,何の為に遠投をするの?
そもそも何の為に遠投をするのか、遠投ができれば凄い選手なのか、そんなことを聞かれたことがあります。結論から言うと遠投が凄いからと言ってその選手すべてが凄い選手とは言えないです。あくまでも遠投の距離はその選手がどれだけ肩が強いかと言う1つの指数でしかないからです。僕は実際に130mくらい投げられましたが、試合や実戦練習でそんなに遠くに投げる事はないからです。必要な距離に関してはポジションによっても変わります。内野手であれば40mくらいの距離を低い弾道で投げられる選手、外野手であれば70mくらいの距離を低い弾道で投げられる選手が優秀な選手かなと思います。
では、何の為に遠投をするのか。色々な意見はあると思いますが、僕は低く速いボールを投げる為の練習とそれに耐えられる肩のトレーニングだと思ってます。遠投は体を大きく使って投げないと飛距離は出ません。またそれに加えて体を上手く使わないと投げられません。その為のトレーニングが遠投かなと思います。
2,簡単にできるエクササイズ
次に簡単にできるエクササイズを3つご紹介します。
オーバーヘッド メディシンボールスラム
全身を使って頭の上まで引き上げます。
地面に叩きつけます。
このエクササイズを6回、2〜3セット行ないます。
オーバーヘッド メディシンボールパス
このエクササイズはペアで行ないます。
倒れながらボールを受けます。この時にボールを受ける前に倒れたり、倒れる前にボールを受けないようにします。投げて側は受け手が倒れながら受けられる位置に投げます。
起き上がりながら投げます。先に投げてから起き上がったり、完全に起き上がってから投げないようにします。
この2つのエクササイズは遠投の時に上半身を前に倒していく為に使う筋肉と動きを鍛えることができます。
フォワードランジ
このポジションからスタートします。
前に踏み込みます。この時に膝がつま先より前に出過ぎないようにしましょう。
慣れてきたらダンベルやメディシンボールを持って行ないます。
これを8回〜10回行ないます。
このエクササイズで踏み込み動作を強化します。
ご紹介した3つのエクササイズは簡単にできるので、是非やってみてください。
3,遠投の時に意識したいポイント
遠投の時に意識したいポイントは、踏み込んだ時の脚とその後すぐに着地する反対脚です。学生の練習を見ていて、遠投のフィニッシュの時にこんな形になっている場面をよく見かけます。全然違和感がないと思いますが、フィニッシュで止まってしまってます。小学校のスポーツテストのソフトボール投げやハンドボール投げで線から出ないように投げている感じに近いです。この1歩で止まるという事はその前の動作からブレーキが掛かり始めているので、最後に最大限のパワーを伝えられずに投げていることになります。
遠投では最大限のパワーを伝えてほしいので、投げ終わっても体を前方に持っていくように投げてもらいたいです。
左脚で踏み込んで投げた後に右脚が着地 → 更に着地した右脚を地面にプッシュして前方へ移動
4,最後に
僕は大学の時に肩をケガしてボールが投げられなくなりました。復帰してボールを投げた時に微妙な痛みがあったことでどうしたら痛みが出ないように投げられるか考え色々試した結果、重心移動する投げ方を身に付けました。痛み無く投げられるようになっただけではなく遠投の距離、70mを投げるスピードもかなり伸びました。
たくさん投げた方が良いとか、70mくらいまでで十分とか色々な意見はあると思います。ですが、ロスが少なく最大限の力を出せれば、体への負担は少なくなりますし、余裕を持って試合でもボールを投げられると思います。ただ闇雲に投げるのではなく、少し意識して色々なやり方で自分に合った負担の少ない投げ方を身に付けてほしいと思います。
『遠投』というマニアックな部分になりますが、少しでも参考になればと思います。
田村一幸
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