ここ数年、ボディビルをはじめ様々なコンテストが多数開催され、メディアでもたくさん取り上げられています。
僕が17年前にパーソナルトレーナーになった頃には考えられませんでしたが、今では20代からスポーツジムや24時間フィットネスジムに通い、ウエイトトレーニングを始める若者たちが増えて来ています。
20代であれば多少の無理をしても怪我をすることなく自分の体を追い込めます。
しかし、社会人になり学生時代は部活やサークルなどで体を動かしていたが、仕事に追われなかなか身体を動かすことが出来ず、気が付けば40代、50代…今からトレーニングを始めように思っても20代の時のように追い込めないし、ガンガン若者たちがトレーニングしている横でトレーニングするのが気が引ける、ましてや怪我をしてしまうのも怖いですよね。
僕自身もトレーニングを始めた頃はただ闇雲に高重量を上げることばかり考えてましたが、20年近くトレーニングをする中でボディメイクに関しては、高重量をあげるというよりは如何につけたい筋肉に対して効かせられるかとても重要です。
40代、50代かボディビルやフィジークの大会を目指す方は効かせられた中で、重さを追って行くことも重要だと思いますが、ベストボディぐらいのボディメイクであれば無理に重さを追って行かなくても問題ありません。
そんな僕自身の経験を踏まえて、このブログでは40代からでも安心して無理なく負荷をかけて出来るトレーニングを紹介していきたいと思います。
今回は厚い胸板を手に入れたい時にマストなトレーニング!大胸筋のトレーニングになります!!
- 大胸筋の解剖学
- トレーニング前にやっておくべき準備
- 大胸筋トレーニング種目・実技・解説
- 最後に
まず初めに大胸筋の解剖学についてです。治療家やトレーナーであれば知っていて当たり前かもしれませんが、今までトレーニングをやって来たことが無い方やトレーニングはやって来たが、ただ闇雲にトレーニングをしてきた方はあまり意識したことが無いかもしれません。
しかし、効率よくトレーニングをやっていく上で、どこの部位を使っているかをしっかり把握・意識する事がとても重要です。
解剖学的に大胸筋は、上部、中部、下部に加え、トレーニングによって内部、外部を鍛えることが出来ます。
大胸筋の起始
➀上部(鎖骨部)・鎖骨内側1/2~2/3前面から外下方へ
➁中部(胸肋部)・胸骨前面
・第1~7肋軟骨から水平外方へ
➂下部(腹部) ・腹直筋上部前葉から外上方へ
大胸筋の停止
各部が集まって扇状となり、上腕二頭筋腱の前を越え鎖骨部の線維が下方、腹部の線維が上方へ捻れ、順序良く重なりながら上腕骨の大結節稜につきます。
トレーニングを始める当たり、体の変化を感じる事はとても嬉しいことですが、逆に怪我や思うような変化を感じれないとモチベーションが上がらなくなってしまいます。
それを避ける為にもトレーニングをする前の準備・フォーム作りが重要です。
まず初めにざっくりですが、自身の体を横から見た時に肩のポジションがどの位置にあるのかを確認します。
左の写真は耳の穴から肩峰までがほぼ垂直に比べ、右の写真は肩が前方に出てしまい、前肩の状態になってしまっています。
※小胸筋は小胸筋の触診を参考にして下さい。
前肩の方は写真のように小胸筋にラクロスボールやソフトボールなどを当てて、大体60秒~90秒間アプローチすることで小胸筋が緩んで来ます。
小胸筋が収縮してしまっていると肩が前に入り、大胸筋を鍛える際に肩甲骨を寄せることが出来ず、正しいフォームを作ることが出来ません。
次に肩甲骨が寄せられるかを確認します。
肩甲骨を寄せようとするとほとんどの方が僧帽筋上部を使って肩が竦んでしまい、トレーニングの際の肩甲骨の寄せで意識したい僧帽筋下部を意識して寄せることが出来ていません。
この肩甲骨の寄せ方が大胸筋のトレーニングに限らず、ウエイトトレーニングで重要になります。
僧帽筋下部を意識するエクササイズとしてA Scapを紹介します。
~A Scap~
➀うつ伏せに寝て、両手は手の平を下にしてお尻の横に置きます。
➁腰が反らないように腹圧を高め、首と肩が近づかないように背骨を伸ばしながら胸椎を反らして(伸展して)行きます。
➂この時無理に肩甲骨を寄せようとせず、胸椎を反らす事で左右の下角と下角が寄っていくイメージで行います。
僧帽筋下部を意識するエクササイズは他にもたくさんありますが、このようにトレーニング前の準備をしっかり行うことで、正しいフォームを作ること出来て、効果を感じ、怪我の無いトレーニングが行って行けるのです。
~ベンチプレス(大胸筋中部)~
➀バーが目線に来る位置に寝ころびます。
➁僧帽筋下部を意識しながら肩甲骨を寄せていきます。
➂バーの握る位置は肘が90°になる位置で握り、手首が折れないように握ります。
➃バーを持ち上げ、肘が8割ぐらい曲がっているところでもう一度肩甲骨を寄せ直していき、ここがスタートポジションになります。
➄バーを下す位置は乳首と鎖骨の中間に下して行き、肘を外側に遠く開くイメージでバーを下ろしていきます。
➅胸に触れたら再度バーを持ち上げ、肘が8割ぐらい曲がっているところで止めます。
➆これを繰り返していきます。
(目安は10reps~13rep,3sets~4sets)
※反動を使わず、常に重さが大胸筋中部に載っている感覚で行う。
~スミスマシーンインクラインベンチプレス(大胸筋上部)~
➀バーが大胸筋上部の位置に寝ころびます。
➁僧帽筋下部を意識しながら肩甲骨を寄せていきます。
➂バーの握る位置は肘が90°になる位置で握り、バーに親指を添えて、手首が折れないように握ります。
➃バーを持ち上げ、肘が8割ぐらい曲がっているところでもう一度肩甲骨を寄せ直していき、ここがスタートポジションになります。
➄バーを下す位置は大胸筋の上部に下して行き、肘を外側に遠く開くイメージでバーを下ろしていきます。
➅胸に触れたら再度バーを持ち上げ、肘が8割ぐらい曲がっているところで止めます。
➆これを繰り返します。
(目安は10reps~13rep,3sets~4sets)
※フリーで行うインクラインベンチプレスとは違い、スミスマシーンを使う事で軌道が安定するので、親指をバーに添えながら握ることで胸の開きが感じられやすくなります。
※反動を使わず、常に重さが大胸筋上部に載っている感覚で行う。
※ベンチプレスに関して、フリーウエイトですが大胸筋と言えばベンチプレスということで載せました。
スミスマシーンで同様に行って頂ければ安全に行えるので問題ありません。
~スミスマシーンデクラインベンチプレス(大胸筋下部)~
➀バーが大胸筋下部の位置に寝ころびます。
➁僧帽筋下部を意識しながら肩甲骨を寄せていきます。
➂バーの握る位置は肘が90°になる位置で握り、バーに親指を添えて、手首が折れないように握ります。
➃バーを持ち上げ、肘が8割ぐらい曲がっているところでもう一度肩甲骨を寄せ直していき、ここがスタートポジションになります。
➄バーを下す位置は大胸筋の下部に下して行き、肘を外側に遠く開くイメージでバーを下ろしていきます。
➅胸に触れたら再度バーを持ち上げ、肘が8割ぐらい曲がっているところで止めます。
➆これを繰り返します。
(目安は10reps~13rep,3sets~4sets)
※フリーで行うインクラインベンチプレスとは違い、スミスマシーンを使う事で軌道が安定するので、親指をバーに添えながら握ることで胸の開きが感じられやすくなります。
※反動を使わず、常に重さが大胸筋上部に載っている感覚で行う。
今回ご紹介した大胸筋のトレーニングはスポーツジムや24時間フィットネスジムで1人で行っても安全且つ重量が扱いやすい基本的な種目をご紹介させてい頂きました。
トレーニング理論やテクニックなど数えられないほどありますが、どれも正解だと僕は思っています。
確かに合う合わないなどはあると思いますが、今回ご紹介した重さを効かせる(重さを載せる)トレーニング方法が僕の中では一番しっくり来ましたし、大会でも結果を出すことが出来ました。
もしこれからトレーニングは始められる方は是非参考にしてみて下さい!
粟津康博
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